赤ちゃんの粉ミルクを1分で作る方法 ウォーターサーバーで育児の時短を
忙しい育児の時短テクニックとして、ウォーターサーバーで粉ミルクを調乳する方法があります。
通常のミルク調乳は、お湯を沸かして粉ミルクを溶かしてから人肌に冷まして…と、どうしても10分以上かかってしまいます。
新生児の間は1日に2~3時間に1度ミルクをあげる必要があるので、ミルク作りの時間をできるだけ短くしたいと考えているパパ・ママも多いかと思います。
ウォーターサーバーを使えば、お湯を沸かす手間だけでなく、ミルクを冷ます手間も減らすことで1分前後でミルクを作ることができます。
赤ちゃんがお腹を空かせて夜泣きしてしまった時など、急いでミルクを作りたい時にも便利な方法をまとめました。
また、赤ちゃんのミルクにミネラルウォーターを使ってはいけないかという疑問についても、調べてみます。
目次
ウォーターサーバーを使ったミルク調乳の方法
一般的なウォーターサーバーは、給水口からいつでも冷水(5~10度)と温水(80~90度)が出るので、この機能をうまく使ってミルクを作ります。
手間はたった2ステップだけです。
■ウォーターサーバーを使ったミルクの作り方
1.消毒した哺乳瓶に粉ミルクを入れ、温水を3分の2くらいまで注ぐ
2.粉ミルクが溶けたら、冷水を足して混ぜる
通常であれば、1度沸騰させたお湯を70度くらいまで冷ましてから粉ミルクを溶かし、そこから40度くらいまで冷ます必要があります。
ウォーターサーバーでこれらのステップを省略できるのは、お水の製造段階で殺菌処理をしているからです。
一般的にミルク用のお湯を一度沸騰させるのは、お水の細菌や不純物を取り除くためです。
しかし、ウォーターサーバーのお水は製造時に殺菌処理をして、容器の外から細菌が入らないようにしてあるので、そのまま使ってOKです。
お湯を煮沸する必要がないだけでなく、冷水を注いでミルクを冷ませるので、哺乳瓶の外から流水などで冷ますのに比べて早く冷ますことができます。
かつては50~60度のお湯でミルクを作るケースもあったようですが、現在はほとんどの粉ミルクに70度以上のお湯で溶かすようにという説明書きがあります。
これは、2007年に厚生労働省が提示した「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」にて、70度以上のお湯を使うことを推奨しているからです。
これはWHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)が定めたガイドラインをもとに作成していて、目的は調乳器具に細菌が付着していても殺菌できるようにすることです。
より安全な高温調乳を行うことで、赤ちゃんの身体を守ることができます。
疑問:粉ミルクを溶かすお湯は70度じゃないといけない?
沸騰したてのお湯(100℃前後)にそのまま粉ミルクを溶かすと、粉ミルクの栄養分を損なってしまうという情報をよく見かけます。
確かにビタミンCなどは高温で壊れやすい成分ですが、実際に粉ミルクのパッケージの作り方欄には「70℃以上のお湯で溶かす」としか記載していません。
そこで、主要粉ミルクメーカーのQ&Aコンテンツを中心に、粉ミルクを溶かす温度についての回答を探してみました。
結論としては、沸騰したお湯で溶かしても栄養が大きく損なわれることはないようでした。
「はぐくみ」は一度沸騰させて、少し冷ました70℃以上のお湯を使って作ります。「はぐくみ」に含まれるラクトフェリンやビタミンCは長時間加熱すると成分が壊れる場合もありますが、高温での調乳により栄養が不足する心配はありませんのでご安心ください。
70℃以上のお湯を使用しても栄養成分が大きく損失するようなことはありません。加熱に対する影響が大きい栄養成分(ビタミンCなど)については加熱の影響を考慮した製品設計としており、栄養成分が不足することはありません。
ただし、粉ミルクによっては沸騰したてのお湯を使わないように、という注意書きをしているものもあるので、事前の確認が必要です。
また、少しも栄養を損なわないようにするためには、給水口から出したお湯に少しだけ冷水を注ぎ足して、70度近くのお湯にしてから粉ミルクを溶かすと安心です。
70度前後のお湯が出せるウォーターサーバーもある
通常のウォーターサーバーの温水は80~90度のお湯ですが、温度調節機能があるウォーターサーバーの中には70度前後のお湯がすぐに出せるものもあります。
念のため70度のお湯で粉ミルクを溶かしたい方に向いているだけでなく、冷水を少し注ぎ足せばすぐに40度くらいまで覚ませるので、さらに早くミルク調乳ができます。
■フレシャス Slat(スラット)
エコボタンを押すと、節電モードに切り替わるだけでなく70度温水が利用できるようになります。
他にも、常温の水もすぐに出せるので、冷水だとミルクが冷めすぎてしまう場合は常温水で割ることでも調整できます。
■サントリー 南アルプス天然水ウォーターサーバー
4段階の温度調整機能の中の「弱温モード」にすると、70~75度の温水を出せます。
フレシャスと同様、12~15度の常温に近い水が出せる「弱冷モード」もあるので、ミルクを冷ます時の温度調整がしやすいです。
粉ミルクにミネラルウォーターを使ってはいけない?
ウォーターサーバーで飲めるお水には、自然のミネラルが溶け込んだ天然水と、人工ろ過を行ったRO水の2種類があります
詳しくは後述しますが、天然水はミネラルが含まれているお水で、RO水はウイルスなどの不純物を99%以上除去してミネラルも取り除いたお水です。
「ミネラルウォーターを粉ミルクにつかってはいけない」という情報を目にしたので、ウォーターサーバーのミネラルが入った水を使って良いか調べてみました。
調べた結果、硬度60mg/L以下であれば天然水もRO水も問題ないという結果でした。
ミネラルが60mg/L以上の中軟水~硬水のミネラルウォーターは赤ちゃんの身体に負担がかかるので避けるべきですが、水道水に近い硬度である60mg/L以下のお水なら使用してOkのようです。
代表的な粉ミルクメーカーの見解は下記のとおりです。
弊社粉ミルクは、国内の水道水で溶いた時に母乳にできるだけ近くなるようにつくられており、それだけで赤ちゃんの成長に必要なミネラルは十分摂取できるように設計されております。
水道水が使用できない場合はカルシウム、マグネシウム等の無機塩類(ミネラル)の少ない市販水をお選びください。
その際も一度沸騰させてからご使用ください。
※硬度(目安)120以下(できれば60以下)が望ましい。
水道水が問題なく使用できる場合は水道水をご使用ください。
ほほえみ、ステップなどの粉ミルクを製造する明治では、水道水もしくは硬度60mg/L以下の軟水での調乳を推奨しています。
ここでの「市販水」とは、ペットボトルの水なども含めて指しているかと思うので、一度沸騰させるようにと記載しています。
ウォーターサーバーのお水の場合はそのまま使っても問題ありません。
市販のミネラルウォーターにはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を多く含んでいるものもあり、調乳したミルクのミネラルバランスを崩す恐れもあります。何らかの理由でご家庭の水道水が使えなくなった場合には、ミルクの調乳に適した軟水をお使いになることをおすすめします。森永「やさしい赤ちゃんの水」は北アルプスの自然水を精製した純水です。ミルクのミネラルバランスを崩さず調乳におすすめです。常備しておかれると安心でしょう
E赤ちゃん、はぐくみ、森永チルミルなどの粉ミルクを作る森永でも軟水を推奨しています。
また、「やさしい赤ちゃんの水」という森永のお水製品は、ミネラルをほぼ全て取り除いたピュアウォーター(純水)です。ピュアウォーターでの調乳もOKのようです。
ピュアウォーターを扱う全国展開のウォーターサーバーは、アルピナウォーターが代表的です。
もしくは、赤ちゃん以外の家族もウォーターサーバーのお水を飲みたい場合は、水道水直結の定額ウォーターサーバーもおすすめです。
どれだけお水を使っても定額なので、使用量が多い家庭ではお得になります。ピュアウォーターを作れる定額ウォーターサーバーでは、「CoolQoo(クールクー)」などが評判です。
あわせて読みたい:
定額ウォーターサーバーCoolQoo(クールクー)の評判 水道水はデメリット?
天然水かRO水、ほとんどは好みで選んでOK
ウォーターサーバーで扱う天然水もRO水も、基本的には硬度60mg/L以下のものが大半です。
日本で広まっているミネラルウォーターはほとんどが軟水で、硬度30mg/L前後だからです。
もしくは、天然水とRO水の特徴を知った上で、お好みのものを選ぶと良いかと思います(→天然水とRO水の詳しい違いはこちら)。
■天然水のメリット
○採水地ごとの味わいが楽しめて、日本人が「おいしい」と感じるお水が多い
○天然ミネラルを含んでいる
■天然水のデメリット
△RO水に比べてコストが高い
△硬度60mg/Lの場合は赤ちゃんのミルク用に不向き
■RO水のメリット
○放射能物質などの不純物を99%以上取り除くので安心
○天然水に比べてコストが低い
■RO水のデメリット
△天然水に比べて味わいが物足りないと感じる人もいる
△ピュアウォーターの場合、お水から栄養を摂取できない
さまざまなウォーターサーバーの口コミを見ると、おいしいお水を飲みたい人は天然水を選んでいる印象です。
ミネラルとはお水の味でもあるので、ミネラルがほどよく入ったお水を「おいしい」と感じる人が多いです。
一方、RO水は安全性やコストを重視する人が選ぶことが多いです。
RO水を作る時に使う「RO膜」というフィルターは、海水を真水にするほどの浄水力を持っています。
ウイルスレベルの不純物も取り除くことができるので、赤ちゃんの体にも安心です。
下記の天然水は硬度が60mg/L以上なので、ご注意ください。
しかし、2社とも硬度が20~30mg/Lの天然水も複数取り扱っているので、タイミングによって異なるお水を注文することも可能です。
■プレミアムウォーター 金城(硬度83mg/L)
アンチエイジング効果がある炭酸水素イオンや、美肌・美髪効果があるシリカを含んでいます。
■フレシャス FRECIOLUS朝霧高原(硬度85mg/L)
バナジウムが豊富に溶け込んでいるのでダイエットをしている方におすすめです。
ウォーターサーバーのお手入れはこまめ
赤ちゃんのミルク作りにとても便利なウォーターサーバーですが、日々のセルフクリーニングを怠ると給水口などに雑菌が繁殖してしまいます。
サーバー内のタンクは、ほとんどのウォーターサーバーに自浄クリーニング機能がついているので衛生的です。しかし、給水口などのパーツはご自身でお掃除をする必要があります。
給水口や受け皿の水気は、ウォーターサーバーを使い終わった就寝前などに毎日拭き取るようにするのが望ましいです。
また、お水を交換する時は接続口もアルコールスプレーなどでお手入れすると安心です。
参考:ウォーターサーバーの臭いは防げる 臭いの原因とセルフメンテナンス
次の記事は、妊産婦の方のお得なプランを用意しているウォーターサーバー業者の比較です。
ママ専用プランを使うと、お水のサービスや割引などのお得なサービスを受けることができるので、おすすめです。
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