水分摂取療法で治せる回転性めまい 原因は?ふわふわめまいは?
眩暈(めまい)に悩む人が多い一方、なかなか完治できないという人もいます。
めまいには大きく分けて下記3種類に分類できます。
1.回転性めまい(視界が回る)
2.動揺性めまい(ふわふわとふらつく)
3.立ちくらみ等
このうち、メニエール病などが当てはまる回転性のめまいは、北里大学の長沼准教授が考案した水分摂取療法で改善できることがわかりました。
水分摂取療法とは、一定量の水を継続して飲む治療です。
水分不足の解消によってめまいが治るだけでなく、他の病気になるリスクがほとんどないという対処法です。
今回は、水分摂取療法を中心に、めまいの原因別に対処法を調べました。
回転性めまいの原因
視界がぐるぐると回転し、どちらを向いているかわからなくなるようなめまいは回転性めまいです。
代表的な病気で言うと、メニエール病も回転性めまいに分類できます。悪化すると耳鳴りが怒ることもあります。
■メニエール病とは
メニエール病とは、めまいや耳鳴り、難聴などの症状が出る難病です。
メニエール病のめまいは10分~数時間まで続く場合もあるのが特徴で、その症状を和らげるためにさまざまな治療法があります。
日々のストレスや疲労、睡眠不足などが原因で内耳がむくみ、メニエール病を発症するケースもあります。
回転性めまいの原因は、内耳に水分が溜まりすぎることです。
健康な時も、内耳にはリンパ液が満ちています。
しかし、耳の炎症や自律神経の乱れなどでリンパ液が過剰に満ちると、バランス感覚をつかさどる三半規管が正常に判断できなくなります。
そして、視界が回ってバランスが取れなくなるようなめまいが引き起こります。
回転性めまいを治す「水分摂取療法」
今までは、回転性めまいは耳に水分が溜まることが原因なので、水を飲む量を減らす治療法が一般的でした。
しかし、新たな研究によって内耳に水が溜まるのは、抗利尿ホルモンが過剰に出ることが原因だとわかってきました。
■抗利尿ホルモンとは
抗利尿ホルモンとは、尿として水分を体外に排出する量を減らすホルモンです。
体内の水分を節約する働きがあります。
抗利尿ホルモンの分泌は、水分を十分に摂ることで抑えることができます。
そこで、水分を毎日しっかり摂り、内耳に水分を溜め込まないようにする水分摂取療法の導入が進んできました。
水分摂取療法のポイントは、下記3点です。
■水分摂取療法のポイント
- 利尿作用がない飲み物、なるべく水を飲む
- 1日の水分摂取量は、女性は1.5~2リットル、男性は2~2.5リットル
- 1日数回に分けて、こまめに飲む
カフェインは利尿作用があり、塩分の多い飲み物は退社時に水分を消費するので、水分補給という観点から言うとおすすめではありません。
可能な限り、ミネラルウォーターなどの水を飲むようにします。
お茶などが飲みたい場合は、麦茶やルイボスティーなどのノンカフェイン飲料が望ましいです。
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また、水は1日2リットル前後を目安に飲みますが、一度に大量の水を飲むのではなく、コップ1杯の水をこまめに飲むようにします。
水の一気飲みは水中毒になるリスクがあります。
人によっては「そんなにたくさん水を飲むのは大変そう…」と感じるかもしれません。
しかし、コップ1杯(約200~300cc)を寝起きと寝る前、毎食前、入浴前後に分けて飲めばOK、と考えると抵抗が減るかと思います。
※水分摂取療法の注意点
水分摂取療法をするにあたって気をつけなければならないのは、心臓や腎臓に疾患がある場合です。
医師のもとで水分摂取療法を行う場合は、心不全や腎不全がないか検査してから始めます。
動揺性めまいの原因
ふわふわしてふらつくようなめまいは、動揺性めまいに分類します。
回転性めまいの原因が内耳の異常だったのに対し、動揺性めまいの原因は脳か自律神経です。
小脳や脳幹のトラブル(腫瘍など)や、自律神経失調症によって、平衡感覚が狂ってふらついてしまうのです。
脳の異常がある場合は医療機関での治療が必要になります。
一方、自律神経が乱れていることが原因の場合は、回転性めまいと同じく水を飲むことで症状を緩和できることもあります。
関連記事:自律神経の乱れは、水分不足を改善すると良くなる-効果的な飲み物と飲み方
水を飲む健康効果
水を飲むと、めまいの改善以外にも多くの健康効果を得ることができます。
厚生労働省の調査によると、現代人は水分不足の傾向があります。
水分不足の状態だと、血液の量が減るので血流が悪くなります。
血がドロドロになると、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高くなるので、食生活が乱れていて、水分もあまり摂らない人は要注意です。
さらに、血行不良は代謝の低下にもつながります。
むくみやすくなったり、脂肪を燃焼しづらくなったりと、女性にとっては避けたい症状の原因は、水分不足にもあります。
1日に人間が必要な水分量は約1.5リットルなので、日頃から水分を摂ることでさまざまな病気や不調を予防し、健康を維持することにもなります。
ストレスが原因でめまいが起こることも
さまざまなタイプのめまいの原因になりうる、自律神経の乱れ。
人によって個人差はありますが、自律神経はストレスなどの外部刺激によってバランスを崩すことも多いです。
最もいい方法は、ストレスの原因を自分から離す(自分が離れるのも可)ことです。
ストレスから離れるのが難しければ、ストレスを溜め込まないようにしたり、発散する必要があります。
下記記事で、ストレス解消・ストレス耐性アップの効果がある飲み物をまとめているので、参考になればと思います。
関連記事:ストレス解消に効く飲み物 水分を摂ってストレスに強くなる
水を飲む習慣を身につける
普段からあまり水を飲まない人は、特に冬になると水分補給をおろそかにしてしまいがちです。
水を飲む習慣を身につける方法にはいろいろありますが、ひとつはウォーターサーバーを導入する方法があります。
ウォーターサーバーを置くことで「そうだ、水を飲もう」と気づくきっかけが増え、おいしい水が飲めるようになることで、水を飲む回数が増える人も多いです。
特に、ウォーターサーバーを導入して子どもが頻繁に水を飲むようになったという口コミは多いです。
給水口からいつでもお湯が出せるようになる点でも便利な家電製品なので、面倒くさがりの人にもおすすめです。
たとえば、一番人気があるコスモウォーターは利用者が多いので、口コミも多く集まっており参考になります。
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まずは医療機関で診察を
前述の通り、めまいの原因は耳の場合もあれば、脳の場合もあります。
いずれにせよ、めまいの頻度が高くなったり、長時間にわたってめまいが続く場合は、まずは病院で診察を受けることをおすすめします。
原因がわかった上で、水分摂取療法が有効なら実践していくと良いと思いますし、投薬治療も合わせて行うことでより楽になる可能性があります。
最適な対処法を医師と相談し、症状をなるべく緩和できる方法を見つけることが望ましいです。
次は、生理痛やPMSに関する記事です。
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