水道水のカルキ抜きのやり方と落とし穴-お金がかからない方法・楽な方法

コップに水道水を注ぐ

日本の水道水は世界1、2を誇る安全性ですが、地域やお住まいによってはカルキ臭が気になる場合があります。

カルキ臭はしっかり水道水が消毒されている証拠でもありますが、飲む時に気になるのでカルキ抜きをしている、という方も多いと思います。

カルキ抜きの方法は、沸騰や汲み置きなどたくさんあります。正しいやり方をしないと、カルキが抜け切らないばかりか水質が落ちてしまいます。

今回は正しいカルキ抜きの方法を、お金がかからない方法楽な方法に分けてご紹介します。

お金がかからないカルキ抜きの方法

電卓を持つ女性

ご自宅の水道水のカルキ臭が気になるという方向けのカルキ抜きの方法をまとめました。まずは、お金がかからない方法を5点紹介します。

沸騰させる

鍋で湯を沸かす

鍋ややかんに入れて沸騰させる方法です。実践している人が多いやり方だと思います。

塩素は温度が高いと抜けやすいので、沸騰させれば簡単に取り除くことができます。

ここで注意してほしいのが、下記3点です。

1.やかんや鍋のふたを開けて沸騰させる
ふたを閉めた状態で水道水を沸騰させると、沸騰させて気体になったカルキが外に逃げないため、臭いが取りきれません。カルキの逃げ道を確保するために、ふたは開けておきましょう。

2.水道水が沸騰してから10~30分、沸騰し続ける
これがミスをしやすいポイントです。水道水は沸騰させてから、さらに10~30分沸騰させ続ける必要があります。

なぜなら、沸騰した直後は有害物質トリハロメタンが2倍近く増えてしまっているからです。

トリハロメタンは発がん性がある疑いのある物質で、これも除去するために、水道水が沸騰してから10~30分以上は沸騰し続けることが望ましいです。

デメリットは、沸騰し続けることで水の中に含まれるミネラルなどの栄養分も失ってしまうことです。

汲み置きする

ペットボトルの水

沸騰よりもさらに簡単な汲み置き、つまり水を放置する方法です。時間はかかりますが、置いておくだけなので手間はかかりません。

前述の通り、塩素は炭酸水から炭酸が抜けるように、時間が経つと自然と抜けていきます。汲み置きをしておくだけでも、カルキ抜きになります。

置いておく場所は冷蔵庫でも室内でも大丈夫ですが、温度によってカルキの抜けやすさは変わってきます。

時間の目安としては、下記くらい置いておくと安心です。

■太陽の陽があたる室内や屋外…6時間

水温が上がるので、早くにカルキが抜けやすいです。また、紫外線を当てるとカルキが分解するので、水の容器の蓋を閉めたまま置いておいても十分カルキ抜きができます。

■冷蔵庫や室内の日陰…1~3日

紫外線が当たらないと、揮発性を利用してカルキ抜きをするので、時々蓋を開けて空気を逃がす必要があります。また、水を容器の半分や8分目で入れておき、より多く空気に触れるようにしておくのも効果的です。

炭を入れる

水の中に活性炭や備長炭などを入れ、5~6時間ほど置いておいた後、炭を水から取り出すだけでカルキ抜きができます。

炭には水をきれいにする効果があり、カルキやトリハロメタンなどの不純物を吸着して浄水します。浄水器のカートリッジなどにも、炭の浄水効果を使用しているケースが多いです。

炭は洗って乾かせば繰り返し使うこともできるので、経済的です。

レモンを入れる

ビタミンCが豊富なレモンの絞り汁を入れても良いですし、水の中にスライスを入れても大丈夫です。水の味わいは多少変わりますが、手軽な方法の一つです。

塩素とビタミンCが結合すると、酸化ビタミンCと塩化ナトリウム(いわゆる塩)という無害な物質に変わる化学反応が起きます。これによってカルキ抜きができます。

市販のレモン果汁(ポッカレモンなど)を数滴入れるだけでも大丈夫ですが、加工されていない生のレモンの方がカルキ抜きの効果は高いです。

お茶っ葉を入れる

水道水の中にお茶っ葉を入れておいたり、水道水を飲む前にお茶っ葉を入れた茶こしを通すだけで、カルキ抜きにもなります。

お茶の中のカテキンにも、塩素と結びついて取り除く効果があるので、その作用を利用した方法です。

こちらもお茶の味が少しうつりますが、家にお茶っ葉があればすぐにカルキ抜きができます。

手間が少ない、楽なカルキ抜きの方法

水を飲む母と娘

今まで紹介したカルキ抜きの方法は、家にあるものを使って誰でも始められる方法です。

しかし、水を飲むたびにカルキ抜きをする必要があるので、水をたくさん飲む人にとってはどうしても手間になります。

例えば、水ダイエットをしている人は1日に水を2~3リットル飲むので、定期的にカルキ抜きをするのは大変かと思います。

次に、手間が少なくて済むカルキ除去の方法を2つご紹介します。

浄水器を取り付ける

浄水器

カルキ除去ができる浄水器を設置すれば、いつでも蛇口からカルキ臭がしない水を出すことができるようになります。

蛇口直結型や据え置き型、シンクの下に隠れるアンダーシンク型など、いろんな種類の浄水器があります。

月々のランニングコストは1,000~2,000円ほどですが、本体代や取り付ける際の工事費などの初期費用は1,000~400,000円と、かなり幅があります。

浄水器の料金目安

■蛇口直結型

  • 本体代(初期費用) 1,000~10,000円
  • カートリッジ代 500~2,000円/月

■据え置き型

  • 本体代(初期費用) 10,000~200,000円
  • カートリッジ代 1,000~2,000円/月

■アンダーシンク型

  • 本体代(初期費用) 30,000~400,000円
  • カートリッジ代 1,000~2,000円/月

デメリットは浄水器のカートリッジを定期的に交換する必要があることです。1年に1回交換のものもあれば、3ヶ月に1回交換のものもあり、機種によります。

カートリッジの交換を怠ると、かえって水質が落ちてしまうリスクがあるので、忘れずに交換する必要があります。

現在使用している人が多いのは、初期費用が安めの蛇口直結型です。しかし、蛇口直結型はカートリッジも小型なので、交換サイクルが短めのものが多いです。

水道水直結ウォーターサーバーを設置する

クールクー ロゴ

より不純物を多く取り除ける水道水直結ウォーターサーバーという、比較的新しい機器もあります。

水道水からウォーターサーバーに管を通し、サーバー内で水を浄水した水をサーバー給水口から出して飲むというものです。

浄水器と仕組みが似ていますが、一番の違いはRO水が作り出せる機種があることです。

RO水とは

RO膜(逆浸透膜)という高浄化フィルターを通して、不純物を99%以上取り除いたお水です。

ミネラルを含むミネラルウォーターとは反対に、ミネラルなどのまじりっけがほとんど無い、限りなく純水(真水)に近い水と言えます。(→天然水とRO水の違いとは

RO膜はとても目が細かいフィルターなので、ウイルスレベルの不純物や放射能物質まで除去できます。この高い技術は、国際宇宙ステーションでも活用されています。

また、宅配ウォーターサーバー大手のクリクラアクアクララでも同じ技術で作られたRO水を販売しています。

水道水直結ウォーターサーバーは、大手宅配ウォーターサーバー会社の製造工場の技術を家庭に取り入れられる点が魅力です。

水道水直結ウォーターサーバーのメリットは、不純物を限りなく取り除いた安心安全なRO水を飲めることと、定額制ということです。お水をたくさん飲む人ほど、お得になります。

RO水に特化した水道水直結ウォーターサーバーCoolQoo(クールクー)では、サーバーのメンテナンスやカートリッジ交換もプロのスタッフが無料で行ってくれるので安心です。

デメリットは、初期費用が10,000~20,000円ほどかかる場合が多いことです。ハイエンドモデルの浄水器よりは安価なので、それでもコスパは悪くないと思います。

宅配ウォーターサーバーという解決策も

コスモウォーター サーバー(ウッド)

水道水にこだわらない人や、水道水よりおいしい水が飲みたいという人は、宅配ウォーターサーバーという選択肢もあります。

初期費用無料で始められる業者が多くミネラルが豊富なおいしい天然水が自宅で気軽に飲めることは大きなメリットです。

天然水ウォーターサーバー大手のコスモウォータープレミアムウォーターでは、天然水の種類が選べるので、異なる天然水を注文して水の飲み比べをしたり、気分によってお水を変えることもできます。

おしゃれなデザインサーバーが人気なフレシャスでは硬度が高めの天然水も扱っていて、健康や美容のためにミネラルをたくさん取りたいという方に人気です。

結局・・・カルキとは何?なぜカルキ臭がするの?

水の匂いを嗅ぐ女性

カルキとは、水道水を塩素消毒を行う過程で発生する石灰です。

水道水を殺菌消毒する上で発生する物質なので、カルキ臭がするのは水道水がしっかり浄水されている証拠でもあります。

しかし、浄水技術の進歩によって少量の薬品でも水を消毒できるようになってきたので、塩素などの量はかなり減ってきています。

現在は高度浄水処理の導入も広がっており、塩素を使わない浄水も可能になってきています。将来的には、日本の水道水にカルキ臭がしなくなる日が来るかもしれません。

高度浄水処理とは

オゾン処理と生物活性炭処理を行う最新の浄水技術です。

オゾンの酸化力でトリハロメタンなどの有害物質を分解した後に、微生物の力で吸着力を高めた活性炭で汚染物質を吸着・除去するという方法です。

水道水の微量な有機物もほぼ取り除くことができるので安全性が高く、カルキなどの臭いもほとんどしない水です。

日本国内での普及が進んでおり、例えば東京の利根川水系の浄水場では100%の導入が完了しています。

■「ご当地水道水」の取り組み
高度浄水処理の普及によって、おいしくなった水道水をアピールするために「ご当地水道水」を販売する地域も増えています。

地元の水道水をペットボトルで販売するという取り組みで、北海道から沖縄まで幅広い水道局から販売したり配布したりしています(→■ご当地水道水一覧)。

日本の水道水は「水道法」という法律に従って水質を管理しています。

この法律はWHO(世界保健機構)の基準に基づいて定められており、「1日に2L飲み続けても健康に影響がない水質」を厳しく守っています。

“評価値の算定に当たっては、WHO 等が飲料水の水質基準設定に当たって広く採用している方法を基本とし、食物、空気等他の暴露源からの寄与を考慮しつつ、生涯にわたる連続的な摂取をしても人の健康に影響が生じない水準を基として設定している。

具体的には、閾値があると考えられる物質については、基本的には

1 日に飲用する水の量を 2L
・人の平均体重を 50kg(WHO では 60kg)
・水道水由来の暴露割合として、TDI の 10%(消毒副生成物は 20%)を割り当て

とする条件の下で、対象物質の 1 日暴露量が TDI を超えないように評価値を算出した。

―厚生労働省「水道法水質基準等の設定の考え方について」(PDFファイル)

※TDI(Tolerable Daily Intake)とは、「耐容一日摂取量」=1日に摂取しても健康に影響がない摂取量、を指します。

カルキ発生のもとになる塩素も、水道水における含有量は厳しく定められています。水質調査結果は地域ごとに公開しているので、いつでも自分のお住まいのエリアの水質を確認することができます。

たとえば東京都千代田区では、塩素含有量は0.6mg/L以下が基準のところ、平均0.03mg/L(平成29年3月時点)と、基準値の2分の1しか検出されませんでした。

世界基準も更に下回る水質を提供する日本の水道水は、世界的に見ても安全と言えます。

カルキ臭が強い場所もある

とは言っても、やっぱりカルキ臭が気になるという方ももちろんいると思います。実際、水道水のカルキが多い地域やお住まいは存在します。

■マンションなどの集合住宅
マンションなどの集合住宅では、水道水の貯水タンクに塩素が足されている場合があります。その場合は、通常時よりカルキ臭が強く感じるかもしれません。

■浄水場に近い地域
塩素は時間が経つと気体になるので、配管を通って各家庭に水道水を供給している間にも少しずつ薄まっていきます。炭酸水を放置すると炭酸が抜けるようなイメージです。

浄水場ではそれを踏まえて塩素を入れる量を調整しているので、浄水場に近い地域に住んでいると、水道水の塩素濃度がやや濃くなります。

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