ウォーターサーバーの電気代を比較 電気ポットやケトルと比べると高い?
給水口から水もお湯もすぐに出せるウォーターサーバーは、お湯をよく使う人にとっては非常に便利です。
しかし、お水代以外に電気代などのランニングコストが気になるという人もいるかと思います。
よく比較対象になるのは、電気ポットです。タイガーや象印などの国内メーカーからは、保温に必要な電力を節約できる魔法瓶タイプの省エネ電気ポットも発売しています。
この魔法瓶機能によって、今までは電気ポットの電気代は1,000円以上のものが多かったですが、800円前後まで抑えられるものも出てきていました。
一方、最近はウォーターサーバーにも省エネ機能を搭載しているモデルが増えています。
そこで主要なウォーターサーバー9社と比較してみた結果、電気ポットよりウォーターサーバーの方が平均的な電気代は安いことが分かりました。
詳しい比較内容にくわえて、ウォーターサーバーと電気ポットが向いている人はそれぞれどんな人かをまとめました。
ウォーターサーバーと電気ポットの電気代を比較
最新のウォーターサーバーには省エネ機能を搭載しているものが多く、電気代が電気ポットの半額を切るのものもあります。
そこで、天然水のウォーターサーバー6社とRO水のウォーターサーバー3社を、電気ポットと比較してみました。
電気代だけでなく、お水代やお水以外に掛かるコストもリストアップしています。
下記の比較の結果、平均電気代は電気ポットよりウォーターサーバーの方が安かったです。
特に、天然水のウォーターサーバーは最新の省エネ機能を搭載しているサーバーが多く、電気代が安いものが多いです(→天然水とRO水とは)。
※電気代は公式サイトに掲載している目安の価格を記載しています。具体的な電気代は、お水の使用量によって変動します。
■天然水ウォーターサーバー:平均電気代728円/月
業者/費用(税別) | 電気代(月) | 500mlあたりのお水代 | お水以外のコスト |
---|---|---|---|
コスモウォーター Smartプラス(床置き) |
465~708円 | 79円 | 0円 |
プレミアムウォーター スリムサーバー |
800~1,000円 | 70円~ | 送料0~1,000円 |
プレミアムウォーター amadana スタンダードサーバー |
900円 | 70円~ | 送料0~1,000円 |
プレミアムウォーター cadoウォーターサーバー |
通常時630円 エコモード時504円 |
70円~ | 送料0~1,000円 サーバーレンタル費500~1,000円 |
プレミアムウォーター amadana ウォーターサーバー |
約800~1,000円 | 70円~ | 送料0~1,000円 サーバーレンタル費1,000円 |
フレシャス dewo(デュオ) |
330円 | 81円 | サーバーレンタル費0~500円 |
フレシャス Slat(スラット) |
380円 | 78円 | サーバーレンタル費0~900円 |
フレシャス SIPHONシリーズ |
680円 | 81円 | 0円 |
クリクラミオ | 700円 | 69円 | 送料0~500円 |
アクアセレクト | 600~1,000円 | 72円 | サーバーメンテナンス費5,000円/回 |
ふじざくら命水 | 800~1,110円 | 50円 | サーバー設置費0~3,672円 サーバーレンタル費667円/月 送料0~720円 |
■RO水ウォーターサーバー:平均電気代858円/月
業者/費用(税別) | 電気代(月) | 500mlあたりのお水代 | お水以外のコスト |
---|---|---|---|
クリクラ | 1,000〜1,300円 | 52円 | サーバーレンタル費0~1,000円 メンテナンス5,000円/年 |
アクアクララ アクアアドバンス |
350円 | 50円 | あんしんサポート料1,500円 |
アクアクララ アクアスリム |
700円 | 50円 | あんしんサポート料1,000円 |
アルピナウォーター | 800~1,000円 | 39~43円 | 送料0~459円 |
■電気ポット:平均電気代937円/月
業者/費用(税別) | 電気代(月) | 本体代 |
---|---|---|
タイガー マイコン電動ポットPDR-G221(2.2L) |
858円 | オープン価格 |
象印 CD-PB50-HA(5.0L) |
1266円 | 希望小売価格17,000円 |
タイガー マイコン電動ポットPDR-G301(3.0L) |
991円 | オープン価格 |
象印 VE電気まほうびんCV-TY22-WA(2.2L) |
633円 | オープン価格 |
※電気ポットは、2017年8月時点のAmazon電気ポット売れ筋ランキングのうち、電気代の記載があった上位4つをピックアップしています。
省エネウォーターサーバーは電気ポットより安い
天然水のウォーターサーバーではフレシャスのデュオ・スラット、RO水ではアクアクララのアクアアドバンスが電気代を300円台まで抑えています。
今回の比較では、電気ポットの平均電気代が937円だったので、電気ポットの約3分の1の電気代です。
節電機能がないウォーターサーバーは電気代が1,000円前後かかるので、通常の電動ポットと同じくらいの価格帯です。
ただし、フレシャスには前月に水を約55リットル以上注文していないとサーバーレンタル料がかかる、アクアクララはあんしんサポート料が毎月1,000~1,500円がかかるなど、他のコストがかかる場合もあります。
水の消費量が少なければ、お水代以外のコストがかからないコスモウォーターや、お水代が安いふじざくら命水などの方がトータルコストが割安になる場合もあります。
ウォーターサーバーはお水のボトルを設置した後、お水とお湯がどちらもすぐに出せるようになります。
特に、なぜお湯がすぐに出るのだろうと疑問に思う人もいるかと思いますが、これはサーバー内に冷水と温水のタンクが別々で入っているからです。
ボトルのお水が内臓タンクに入り、それぞれのタンクで冷やしたり温めたりした上で貯めておき、そこからお水を出すのですぐに冷水も温水が出ます。
温水タンクでお湯を温める仕組みは電気ポットと同じです(→ウォーターサーバーの詳しい仕組みについてはこちら)。
電気ポットは魔法瓶タイプが安い
一方、電気ポットの中で電気代が最も安いのは、象印の魔法瓶ポットで633円でした。水道水を使えばお水代は格安なので、トータルコストを見ても非常に安くお湯が飲めます。
電気ポットを使う際に気をつける必要があるのは、ミネラルウォーターでお湯を作りたい時です。
ミネラルウォーターを電気ポットで沸かすと、ミネラルの結晶が内側にこびりついてしまい、場合によっては水の出が悪くなってしまうリスクがあります。
こびりついたミネラルの結晶は洗剤で洗うだけでは取り除きづらいので、重曹やクエン酸を使って掃除をする必要があります(→ミネラルとは)。
このような手間があるので、ミネラル豊富なお水から作ったお湯を飲みたい場合は、特にウォーターサーバーの方がおすすめです。
一人暮らしで1日1~2杯しかお湯を飲まないなど、お湯の消費量が少ないなら電気ケトルややかんで都度お湯を沸かすと最も安くなります。
機種にもよりますが、1回2~5円程で素早くお湯を沸かせます。
デメリットは、多くのお湯を沸かせないことと保温ができないことです。複数人の世帯や、赤ちゃんのミルク調乳用に使う場合はウォーターサーバーや電気ポットが便利だと思います。
ウォーターサーバーがおすすめの人・電気ポットがおすすめの人とは
電気代はウォーターサーバーの方が安い場合が多いですが、電気ポットは本体代・電気代・お水代以外のコストがかかりません。
一概に電気代だけでは比較できないウォーターサーバーと電気ポットのメリットとデメリットをまとめました。
■ウォーターサーバーのメリット
- 天然水やRO水が定期的に届く
- お湯と水がすぐに出せる
- 温度調節ができるサーバーもある
■ウォーターサーバーのデメリット
- 水道水よりお水が高い
- サーバーやストックするお水を設置するスペースが必要
- 電気代以外のコストがかかるものもある
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが入った天然水や、放射能物質などの不純物を99%以上除去したRO水など、質の高い飲めるのが一番のメリットです。
赤ちゃんに安心安全なお水を飲ませたい、ミネラル豊富な天然水で白湯ダイエットを始めたい、といった理由でウォーターサーバーを始める人も多いです。
特に、70度くらいのぬるめのお湯が出せるサーバーは、ミルク調乳や白湯づくりにも便利です。
サントリーの南アルプス天然水のウォーターサーバーや、フレシャスSlat(スラット)にはぬるめのお湯だけでなく、常温の水も出せる温度調節機能があり、評判です。
水道水を電気ポットを使って飲むよりはコストがかかりますが、生活をより便利にするアイテムです。
■電気ポットのメリット
- 省スペース
- コンセントを抜いても保温できる魔法瓶タイプもある
- お湯の温度を細かく設定できる
■電気ポットのデメリット
- ウォーターサーバーよりお湯を作れる量が少ない
- ウォーターサーバーより電気代が高い
- カビや細菌が発生しやすい
お湯の使用頻度が低い場合や、水道水のお湯を使う人は電気ポットがリーズナブルでお得です。
魔法瓶タイプならコンセントを抜いても保温できるので、家の中で電気ポットを移動できることもメリットのひとつです。
ただし前述の通り、ミネラルウォーターを温めるとミネラルの結晶がポット内部にこびりついてしまいお手入れが大変です。
温かい飲み物や白湯をミネラルウォーターで飲みたい場合は、ウォーターサーバーの方がセルフメンテナンスが手軽です。
お水の使用量が少ない方向けのウォーターサーバーには、お水の注文量にノルマがないアクアクララや、6週間というゆっくりペースでお水を届けてもらえるクリクラミオなどがあります。
魔法瓶タイプのポットは電源を切っても保温ができますが、ウォーターサーバーも節約のために電源を切ってもいいの?と思う方もいるかもしれません。
ウォーターサーバーは2週間以上使用しないなど、よっぽど長期間使用しない場合を除いて常に電源をつけておく必要があります。
サーバー内のタンクに保温機能がないこともありますが、ウォーターサーバー内を自動で洗浄するオートクリーン機能が止まってしまうことが大きな理由です。
電源を指し直した際、温水タンクの水を再度温めるのに余計に電気代がかかる場合もあるので、冷蔵庫と同じ感覚でコンセントは付けたままにしておきましょう。
長期出張や旅行などでウォーターサーバーを使わない場合は、タンク内の水を抜いてからコンセントを抜きます。
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